1961年
“鉄腕”稲尾驚異の42勝

坂本九「上を向いて歩こう」、植木等「スーダラ節」などがヒットした。大相撲では大鵬、柏戸による“柏鵬時代”を迎えた年である。パ・リーグは、西鉄、南海、東映の三つ巴の争いを制した南海が2年ぶりのリーグ優勝を果たす。

西鉄の投手陣では、稲尾和久が前年の20勝から復活し、歴代最多勝記録タイの42勝(他にスタルヒン/昭和14年)をあげる。稲尾和久は最多勝に加え、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振と投手のタイトルを総なめにした。西鉄の勝利数は81であり、稲尾和久はチームの半数以上をひとりで稼いだことになる。打撃陣ではレギュラーに定着した田中久寿男、九年目を迎えた豊田泰光と高倉照幸が好成績を残しチームを引っ張ったが、3位で終った。シーズン終了後には川崎徳次監督が勇退、「最強西鉄」を支えた“寡黙な功打者”関口清治が阪急に移籍した。セ・リーグでは就任一年目の川上哲治監督率いる巨人が優勝し、6年ぶりの日本一にも輝いた。

取得タイトル

最優秀防御率
稲尾 和久
最多勝
稲尾 和久
最高勝率
稲尾 和久
最多奪三振
稲尾 和久

主力選手成績

打者

選手名 打率 試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁
田中 久寿男 0.306 125 471 65 144 12 5 12 58 19
高倉 照幸 0.301 121 485 76 146 23 5 15 37 18
豊田 泰光 0.297 120 391 65 116 17 1 16 60 10

投手

選手名 防御率 試合 完投 完封 投球回 奪三振 失点
稲尾 和久 1.69 78 42 14 25 7 404 353 93
畑 隆幸 2.87 49 13 11 4 2 209 166 80

順位

順位 チーム
優勝 南海 140 85 49 6 0.629 -
2 東映 140 83 52 5 0.611 2.5
3 西鉄 140 81 56 3 0.589 5.5
4 大毎 140 72 66 2 0.521 15.0
5 阪急 140 53 84 3 0.389 33.5
6 近鉄 140 36 103 1 0.261 51.5