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2023/12/27 (水)
チーム

【新入団選手スカウトに聞いた!】託された『11』は“大器”の証だ。強気なピッチング、稀有な勝負強さ、どんなピンチにも動じぬ姿勢。なにより、ドラマを起こす力を“持っている”。自分に厳しく、誰よりも強く、マウンドに立つ。

11月26日に会見を終えた新入団選手たち。来季からライオンズの一員になる彼らのことをファンの皆さまにより知っていただくために、今年も昨年に引き続き担当スカウトインタビューを実施!
最後となる第13弾は上田投手!担当である後藤スカウトに、直接お話をお伺いしました!

(編集協力:週刊ベースボール)

7年間、成長を遂げ続けた。150キロの直球と縦にキレるフォークを武器に、プロでの成功を掴み取る。

上田投手画像

どんなピンチだろうと、相手がどんな強者だろうと、決して逃げずに打者に向かっていく。そんな上田大河投手の強気なピッチングに、後藤光貴スカウトは心奪われた。「気持ちの強い子やなあ」。その印象は、初めて見た高校1年時から現在まで、まったく変わっていない。大商大高1年夏からマウンドに上がり、関西地区では名の通ったスカウト注目選手のひとりだった。ただ、大学附属の高校だっただけに、高校卒業時点では大学進学を選択。後藤スカウトも7年間追い掛け続けてきた。「練習でも試合でも、とにかく自分に厳しくて絶対に妥協しない。弱音を吐くような雰囲気を一切見せないところが素晴らしい。大商大さんの方針からも、礼儀正しさをしっかりと身につけている好青年。野球面でも、人間的な部分でも、本当に順調に成長したなという印象です」。

その中で一度、衝撃を受けたことがあった。大学2年時だ。「いきなり150キロのボールを投げて。『これはすごく楽しみだな』と思いましたね」。それは、プロでも活躍できると感じた瞬間でもあった。最大の武器は身長182センチ、体重86キロの巨体から投げ込む最速154キロを誇る重い直球とフォーク。特にフォークは上田投手本人も「縦の変化量をすごく評価していただいていて、“特殊球”と言っていただいている」と胸を張る。「大学のときは主に先発をしていて、スタミナもあって、長いイニングを投げられる、本当にタフな投手です。ただ、ピンチでも動じないですし、負けず嫌いの一面がピッチングに表れているので、中継ぎにも適性はあるのかなと思いますね」と後藤スカウト。チーム状況によって、どちらでも対応可能な万能力にも限りない可能性を感じている。

7年間も見続けてきた有望株だ。「関西エリアのトップクラスの選手とご縁ができたことが、すごくうれしいです」と後藤スカウトは純粋に喜ぶ。と同時に、それ以上の責任感を口にした。「大切な逸材を預かったという責任感をすごく感じますね。なんとしてもプロの世界で活躍させてあげたいなと思いますし、そのために、担当スカウトとしてきちんとしたアドバイスを送っていきたいなと、僕自身の身が引き締まる思いです。今後、上田投手がライオンズの一員としてどんな成長を遂げていくのか、本当に楽しみです」。

そんな後藤スカウトの深い想いに謝意を伝えるかのように、上田投手は同スカウトの前で“特別”な姿を見せた。ドラフト指名を受けた9日後の11月4日。明治神宮大会出場をかけた関西地区大学野球選手権の第2代表決定戦2回戦だ。DH制を敷く関西六大学では打席には立たないが、この試合では上田投手も立った。8回、4対4の同点に追いついた直後に打席が回ってくると、2球目を捉えライト前への勝ち越しタイムリーを放ってみせたのだ。「普段打席に入らないのに。彼は持っていますよね。自分で打って勝っちゃうんだから、『勝負強いな』と思いましたね。本当に印象に残りました」。勝負の世界で生き、成功していく上で欠かせない“勝負強さ”をアピールされ、後藤スカウトはさらに上田投手の活躍を思い描いた。

球団からの期待の表れだろう。託された背番号は「11」だ。「僕も、すごく似合っているなと思っています。歴史のあるライオンズの中で、これまで11番を背負った偉大な先輩方に負けないような、チームにとってなくてはならない、また、ファンの方からも、『11』といったら『上田大河』と名前が出てくるような、後世に名前が残されるピッチャーになってもらいたいなと思います」。

大学時代、大舞台でのピンチやタイブレークなど、“ここぞ”の場面でマウンドに上がり、ゼロに抑えるという成功体験を積み重ねてきた上田投手。「どれだけピンチであっても、全然緊張することなく自分のピッチングができるので、気持ちの強さは誰にも負けません」。何物にも動じない、メンタルモンスターの躍動が今から楽しみだ。

後藤スカウトから上田投手へ

「プロの厳しい世界の中で、自分を見失わずにアマチュア野球で教えてもらったことをぶつけてみて、チャレンジしてもらえればと思っています。もちろん今後、より良い方向に変えていくことも大事ですが、一流選手たちの共通点は、変えない自分のプレースタイルがあると感じているので、ぜひ、何かひとつ、変えない何かを見つけてほしいなと思います」

上田投手 選手名鑑 その他のインタビューはこちら!

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