12月6日に会見を終えた新入団選手たち。来季からライオンズの一員になる彼らのことをファンの皆さまにより知っていただくために、今年も昨年に引き続き担当スカウトインタビューを実施! 今回は野村和輝選手について、担当の鈴木スカウトにお伺いしました!
★野村和輝 選手(担当:鈴木敬洋スカウト)
育成ドラフト1位でライオンズに入団した野村和輝選手。
担当の鈴木スカウトが「目立った選手じゃないかもしれないが、惚れ込んだ選手」と評した野村選手の魅力に迫る。
「まだまだ荒削りだけど」。そう前置きをしたうえで、鈴木スカウトは「飛ばす能力が高いんですよね」と野村選手の魅力の1つを話してくれた。
鈴木スカウトが野村選手のことを知ったのは昨年の12月。年明け前には既にその名前を知っていた。その後、野村選手のプレーをしっかりと見たのは5月ごろ。高校を卒業したばかりにもかかわらず、バックスクリーンの上段に弾丸ライナーを飛ばした姿は鈴木スカウトの印象に強く残っている。しかし、それ以上に鈴木スカウトの印象に残っているのは、練習中に見た姿だった。
「練習での飛距離が抜群」、「なかなか日本人ではいない、外国人選手のような…」と鈴木スカウトは言う。
普通ならばあまり飛距離が出ないようなボールでも、野村選手はそれを右中間に放り込み、次にはフェンスオーバーの打球をガンガン放つ。そのパワーはやはり魅力的だ。
見ている中で、飛ばなくなってしまった時期や練習でフォームを崩してしまった時期もあり、だからこそまだまだなのだと鈴木スカウトは語ってくれたが、「プロのボールとなれば、さらに飛ばすんじゃないかな」と笑う。
独立リーグでの本塁打は2本と試合では振るわなかったかもしれないが、練習中にこそ野村選手の秘める可能性が見えていた。
人懐こく、先輩に可愛がられるタイプだが、まだまだ幼い部分もある。「プロになったらもっと自分からいかないと」とコミュニケーションについてアドバイスしたこともあるという。技術面だけではなく、そういった精神的な面も含めて、“荒削り”と鈴木スカウトは重ねて言った。それでもなお、鈴木スカウトが「化ける可能性を秘めている」と評するのは、長打力だけではなくその対応力にある。
金属バットからプロ仕様の木製バットに持ち替えると、飛距離が落ちてしまったり、前へと飛ばすことができなくなる選手は少なくない。その中にあって野村選手は、すぐに木製バットに対応し、しっかりと打球を飛ばして見せた。
もちろん、今のままでは支配下はまだ遠いかもしれない。それでも、鈴木スカウトはそんな野村選手について、「プロレベルの変化球への対応力がついてくれば、もしかしたら」と話してくれた。
「もちろん、対応力がつかなければそれまでです。でも、プロに入っても負けない力を持っていると思うので」───。
荒削りかもしれないが、だからこそ魅力的な野村選手の豪快な長打に期待していきたい。
「スタート地点に来れたと思いますので、感謝をしながら、悔いなく楽しんで野球をやってください!」
【鈴木スカウト プロフィール】
鈴木 敬洋(すずき たかひろ)
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