

vs楽天 第22回戦
「西武鉄道創立100周年記念ユニフォーム」を着用して臨む最後の試合。初回に先頭打者弾を許すと、5回まで相手先発・美馬から安打を放てない嫌な展開が続きます。しかし、6回裏に最初の好機を作るとヘルマンが適時打を放ち逆転に成功。この後は救援陣がわずかなリードを死守し、3対1で勝負を制しました。
今カードは全て接戦と激闘が続きましたが、最後にはカード勝ち越しを決めました。その立役者となったヘルマンの打撃に注目しましょう。
0対1で迎えた6回裏。ここまで完璧に抑えられていた相手先発・美馬に対し、2死から1番・浅村がチーム初安打を放ち出塁。その浅村が盗塁を決めるなどして2死2,3塁と好機を作ります。ここで打席に入るのは、8月31日以来となる3番に座ったヘルマン。フルカウントから外角への変化球に食らい付くと、上がった打球が右翼の浅い所で弾む逆転の2点適時打に。「チームの勝ち越しにつながったので良かったよ」と振り返る執念の一打が、チームの重い空気を払拭してくれました。
ヘルマンはこれで7試合連続安打、17試合連続出塁を記録。今日の試合を含めた9月の月間打率を.354、月間出塁率を.407と高い数字を維持し、シーズン終盤に向けてコンディションを保っています。昨年はアメリカのメジャーリーグでワールドシリーズにも出場するなど大舞台を知る助っ人の活躍は、ここから迎える”修羅場”で大きな推進力となるはずです。
また、2対1で迎えた8回裏には、1番・浅村が9月21日以来となる6号ソロ本塁打を放ち、貴重な追加点を取りました。その直後には2番・秋山が15試合連続となる安打を放ち、上位打線が好調ぶりを見せています。
投手陣では、相手の勢いを止めた2番手・十亀が今季負け無しとなる5勝目をマークしました。
0対1で迎えた5回表、十亀が1死2塁の場面でマウンドを任されます。後続はガルシア、フェルナンデスと長打力のある打者となりましたが、どちらも切れのある球で差し込んで打ち取り、無失点に抑えます。
十亀は続投となった6回表も無失点に抑え、この日は1回2/3を投げて被安打1、無四球、無失点の好投を披露しました。前回9月25日の登板では、ピンチの場面を任されながらも抑えられず悔しいマウンドとなっていた十亀。自らの力でリベンジを果たし、底力を見せました。
明日からは敵地・札幌ドームに乗り込んで行われる首位・ファイターズとの直接対決2連戦がスタート。正真正銘の天王山、今季最後の首位決戦で連勝を果たせば、首位に並びます。今季最大の山場に全精力をかけ、全てを出しきって大一番を制しましょう!
今日のヒーローは、十亀投手とヘルマン選手です!



-ナイスリリーフで5勝目を挙げました、十亀投手です! おめでとうございます!
(十亀)ありがとうございます!
-5回のピンチでマウンドに上がりました。プレッシャーがあったのではないですか?
(十亀)1戦目でアウトをひとつも取れずに交代したのが悔しくて、今日は絶対仕返ししてやろうと思っていました。その結果アウトにできたので、本当に良かったなと思います。
-ピンチで中軸を迎える場面でした。どんな意識で投げましたか?
(十亀)右バッターが3人並んでいて、この3人のうち2人取ればいいよと銀仁朗(炭谷)に言われたので、ちょっと楽な気持ちで投げられました。
-6人のピッチャーで粘り切りました。チーム一丸の勝利でしたね?
(十亀)最近こういう試合が続いていて、1点差の試合をいかに勝てるかがこれから大事だと思うので、全員でまた頑張っていきたいと思います。
-プロ1年目で終盤の優勝争い。どんな毎日ですか?
(十亀)緊張感のある試合が続いているので、メリハリつけて自分なりに頑張っていきたいと思います。
-明日からは札幌ドームでファイターズとの2連戦となります。どう戦いますか?
(十亀)連勝できるように、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います! 応援よろしくお願いします!
-続きまして、決勝の逆転2点タイムリーヒット、ヘルマン選手です! ナイスバッティング!
(ヘルマン)サンキュー!
-2アウトからつかんだ初めてのチャンス。どんな考えで打席に入ったのですか?
(ヘルマン)打席では我慢強く自分の打てる球をしっかり待って、きた球を振り抜きました。
-インコースをかなり攻められた後のアウトコースいっぱいのボール。バッティングを振り返っていただけますか?
(ヘルマン)どんな球がきても対応できるように、そういう心掛けで打席に立っていました。ピッチャーが内角、外角両方を攻めてきていたので、結果的にヒットが出て良かったです。
-今日は指にも痛みを抱えながらの打席だったと思いますが、大丈夫ですか?
(ヘルマン)ちょっと痛かったのですが、絶対にチームが勝たないといけない試合でしたので、そこは我慢して戦い抜きました。
-明日からファイターズとの2連戦に向けての意気込みを聞かせてください。
(ヘルマン)この2連戦を集中し、チームが勝てるようにベストを尽くしたいと思います。
渡辺監督コメント
序盤ミスとか出たんですけど、何とか最小失点に抑えてくれた。
あとは中継ぎ陣が抑えて、打線待ちみたいなところがあった。
よくワンチャンスを生かしてくれて、逆転まで持っていってくれたと思う。
(浅村選手について)1番バッターとしての役割もこなしてくれていますし、彼の本来の思い切りの良いスイングが最後の打席で出たかなと思います。
打つほうでなかなかきっかけがつかめない中で初ヒットが浅村から出て、つないで何とか2点を奪えたというのは良かった。
なかなかチャンスはないかなと思っていたんですけれど、ワンチャンスをものにできたというのは大きかった。
(ヘルマン選手について)追い込まれましたけれど、厳しいボールをしっかり見極めて、最後はタイムリーということで、非常に集中したと思います。
(リリーフ陣について)先発・一久(石井)も苦しい中、1点に抑えてくれました。
その後中継ぎ陣も、1点も与えられないゲームだってことは分かっていたと思うし、そういう中で自分のピッチングをしてくれたと思います。
(ファイターズと)2試合直接対決で対戦できるというのは本当に幸せだと思いますし、自信と誇りを持って札幌に乗り込みたいと思います。