

vs福岡ソフトバンク 第10回戦
今日ホークスに敗れると5位に後退するため、負けられない一戦。打線が好機で次々と加点すると、投げては先発・野上がプロ初完封、初完投を逃すも、8回まで無失点の力投を演じ、5対2で勝利となりました。
今日の勝利は何といっても先発・野上の力投に尽きます。その投球内容を振り返りましょう。
野上は立ち上がりから走者を置くも、低めに集まる変化球で芯を外し、得点を許しません。3回裏までに3点をもらうと、これで楽になった野上は4回表をこの試合初めての3者凡退に仕留めます。
試合後半に入り、制球がさらに冴える野上。5回表と6回表は走者を出しながらも結果的に3人で抑えると、6回裏に追加点をもらって波に乗り、7回表と8回表は続けて3者凡退に抑えました。
そしてスコアボードにゼロが並び、プロ初完封のかかった9回表のマウンド。簡単に1死を奪うも、そこから本塁打を含む3連打を浴びて無念の降板となりました。それでも、自身最長イニングとなる8回1/3を投げて124球、被安打7、奪三振2、与四球2、失点2という素晴らしい内容。「すごく安定感があるピッチングだったと思います」と渡辺監督も評価した投球で、岸、西口、石井と先発陣が不在の中、その穴を十分に埋めてくれました。
打者では浅村が3打数2安打1打点の活躍で勝利に貢献しました。
0対0で迎えた2回裏、相手先発・岩嵜に対し2死から浅村が相手のミスを誘う当たりで出塁すると、すかさず今季5個目の盗塁を決めて好機を拡大。果敢な走塁で、この後の大崎の先制適時二塁打を呼び込みました。
続く3回裏には、2死満塁で打席に入った浅村。今季ここまで満塁時5打数3安打の勝負強さを発揮します。岩嵜の低めのフォークをたたきつけたゴロは二遊間へ。追い付いた二塁手に1塁へ送球されるも、懸命の走塁で適時内野安打を勝ち取りました。
また、今日は中村が4番・指名打者で戦線に復帰しました。6月14日以来となる1軍での出場で安打は出なかったものの、3回裏に2死から得点につながる四球を選ぶなど2出塁。試合勘を取り戻し、再び本塁打を量産していきましょう。
明日はルーキー・小石が5月10日以来となる先発登板。今日好機を生かした打線が、序盤から援護していきましょう!
今日は投打のヒーロー、大崎選手と野上投手です!


-まずは、先制タイムリーの大崎選手です! 2回の最初のバッターボックス、いきなりチャンスで回ってきました。
(大崎)8連戦初戦ですが、何としても1打席目で捉えたいと思って入りました。
-かなり早いカウントから打っていきましたけど、狙い通りですか?
(大崎)真っすぐに入られないように、思い切っていきました。
-6月はバッティングが絶好調で、7月に入ってバッティングの調子はいかがでしょう?
(大崎)体調が思わしくない時期もあったのですが、今は思い切ってバットを振れると思います。
-7番にずっと座っていますが、本当によくチャンスで回ってきますね!
(大崎)5番、6番の方が打って走って得点圏に回してくれるので、そのおかげだと思います。
-大崎選手の得点圏打率は4割を超えています! この勝負強さ、秘訣はなんですか?
(大崎)集中して打席に入る、それだけです。
-これでチームの借金も2まできました。オールスター前に完済をお願いします。
(大崎)あと7試合、何としても上に食い込めるように頑張ります! 応援よろしくお願いします!
-続きまして今季3勝目をマークしました、野上投手です! 8回1/3を投げました。率直な今の気持ちをお聞かせください。
(野上)悔しいです。
-プロ初完封が見えた9回に2点を失いました。今夜の反省はそこだけでしょうか?
(野上)立ち上がりも調子が悪かったですが、連戦なので1イニングでも多く投げようと思っていました。その結果9回までいったので、先発の仕事はできたかな、と思います。
-8回1/3は自己最長になりますね?
(野上)そうですね。
-6回にペーニャ選手を二ゴロに打ち取った球は、かなりインコースを突いてましたね?
(野上)いかないとやっぱり打たれるので。
-ライオンズ先発陣が、岸投手、西口投手、今日は石井投手が登録を抹消されました。そんな中での先発マウンドで、気持ちが入っていたのではないですか?
(野上)連戦の頭を勝ちたいと思ったので。チームはピンチですけど、チャンスだと思って頑張っていきたいです。
-オールスター前、もう一回先発はありそうですか?
(野上)あれば絶対に勝ちたいので、頑張ります!
-そして、野上投手は今季西武ドームでの初勝利となりました。最後にたくさん声援を送ってくれたライオンズファンにメッセージをお願いします!
(野上)一つずつ勝っていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします!
渡辺監督コメント
(野上投手について)なんとか完封してこい! と送り出したんですけど、いっぱいいっぱいだったんでしょう。
ランナーを出してからも非常に落ち着いていました。前のカードでソフトバンク打線には2桁安打を許していたので、よく最終回まで0点に抑えてくれました。
全体的にボールも低くきていましたし、意図的に高めを使っていたところもあったんですけど、変化球も非常に良好で丁寧に投げたと思います。すごく安定感があるピッチングだったと思います。
(打線について)良い形でランナーが出てかえせて、中押しダメ押しと良い攻撃ができたと思います。
打ち崩したっていう感じはないんですけど、なんとかチャンスを一つ一つものにできたかなという感じがします。
選手自身もやられているのは分かっていますし、しっかり集中して打席に入れた結果だと思います。
野上はここ2試合良いピッチングをしています。今日のゲームは彼にとって大事なゲームだったと思いますし、ここからローテーションに入っていくためにもベンチにアピールしてくれた内容だったと思います。
一つ一つ勝つだけだと思っていますし、なんとか借金を返したいと思います。
(片岡選手の代役として出場した原選手は)そういうポジションにいる選手なのでしっかりやってくれたと思います。