vs東北楽天 第18回戦
首位相手に互角の戦いを演じ、本来の力が整いつつあるライオンズ。今日から始まるイーグルスとのカードを勝ち抜けば上位浮上が目前となるだけに、負けられない戦いとなります。
先発の帆足が初回を無失点に抑えると、その裏。相手先発・戸村に対し内野安打で出塁した1番・栗山を2塁に置き、打席には3番・中島。カウント3-0から甘く入った直球を捉えた打球は左翼席に飛び込む15号2点本塁打に。幸先良く先制に成功します。
さらに3回、安打で出た中島を2塁に置くと、4番・中村が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち3対0。5番・フェルナンデスの四球と6番・大崎の犠打で1死2,3塁と好機を広げ、7番・秋山が左中間を深々と破る2点適時二塁打を打ち、5対0。勝負強い打撃を実践してリードを大きく広げます。
強力な援護を受けた帆足は相手を寄せ付けず、3回から7回にかけて5イニング連続で3者凡退に抑え続ける完璧な投球を披露。持ち味の打たせて取る投球術が冴え渡ります。
5対0とリードして迎えた9回表。8回を投げて97球、被安打3、奪三振4、無失点と好投した帆足に代わり、今日1軍登録されたばかりのミンチェが2番手としてマウンドへ。ところが相手の反撃を止めきれず5対2とされ、なおも1死満塁とされて降板。この厳しい場面を守護神・牧田に託しますが、相手の猛攻を前に踏ん張ることができず、5対5の同点に追い付かれてしまいます。
しかし直後の9回裏。打線が心折れることなく「勝利への執念」を発揮。相手の3番手・小山に対し先頭の中島が相手の失策と今日2個目の盗塁で2塁まで進むと、中村が倒れた後にフェルナンデスと代打・浅村が四球を選び1死満塁とサヨナラの好機を作ります。ここで打席に入るのはここまで2安打の秋山。「嫌な雰囲気だったのですが、先輩たちがつないでくれたので、思い切っていきました」との言葉通り、外角低めのシンカーをたたきつけた打球は二遊間を抜け、3塁走者が生還。6対5で劇的なサヨナラ勝ちを収めました。
土壇場で追い付かれるも、「勝利への執念」で勝ち星を手中に取り戻すことに成功しました。この勢いに乗って明日は好投手・田中を攻略し、上位へ向けて大きく前進する一勝を挙げましょう!
-今日のヒーローはサヨナラ打を放った秋山選手です!
-9回の裏、1死満塁。いいところで回ってきましたね?
(秋山)嫌な雰囲気だったのですが、先輩たちがつないでくれたので、思い切っていきました。
-打席に入る前に渡辺監督から何か声を掛けられたと思うのですが?
(秋山)相手ピッチャーの方が苦しいから、とにかく思い切っていってこい。ヒーローになってこいと言われました。
-見事結果を出しましたね?
(秋山)本当にうれしいです。
-先日はプロ初ホームラン、そして今日はプロ初のサヨナラタイムリー。いい活躍ではないでしょうか?
(秋山)いいところで回してもらっているし、思い切っていってる結果だと思います。
-残り試合も少なくなってきました。明日の相手投手は田中投手ですが、意気込みをお願いします。
(秋山)誰が来ても負けられないので、とにかくチーム一丸となって絶対に勝ちたいと思います。
渡辺監督コメント
結果的に、最後は自分の継投ミスでああいう形になって、選手達がカバーしてくれたというか、最近は粘りの試合ができているので、最後はよくサヨナラ勝ちをしてくれたと思います。
展開的には帆足で最後までいける展開だったのですが、今までミンチェがあのポジションで投げていて、今日上げたので使ったのですが、休養明けということでコントロールができていなかった。
もうちょっと楽に勝たなくてはいけなかったので、そうしてしまったのは私の責任ですし、最後はよく決めてくれたと思います。
秋山は最近、思い切りのいい自分のスタイルで野球ができているし、投手に左右に関係なく、彼の能力を出し切っていると思います。
今日は先発の帆足に悪いことをしたなと思いますが、今は勝つことが何よりも大事なので。明日は相手投手が強力で、少ないチャンスをものにして勝ちたいと思います。