1969年
中西、稲尾引退、そして球界に激震が走る

西鉄は打撃陣では基満男、投手陣では池永正明が奮闘したが、チーム打率はリーグ最下位、チーム防御率はリーグ5位という散々な内容で、2年連続で5位に終わる。パ・リーグでは、阪急が3連覇を達成した。かつては常に首位争いをした西鉄と南海が最下位争いをした。

稲尾和久の伝説が終わった。
「最強西鉄」の象徴で、幾多の伝説を作った“鉄腕”稲尾和久が引退を表明した。選手として監督として西鉄を支え続けた中西太も引退を表明し、監督も退任した。シーズン終了後、さらに衝撃を与えたのが「黒い霧事件」だ。西鉄選手に「八百長」の疑惑がかかり、10月7日の試合で八百長行為をしたとされる永易将之投手が、11月28日に永久追放処分を受けた。

主力選手成績

打者

選手名 打率 試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁
基 満男 0.295 127 478 65 141 34 3 10 41 10

投手

選手名 防御率 試合 完投 完封 投球回 奪三振 失点
池永 正明 2.57 34 18 11 21 4 263 105 87

順位

順位 チーム
優勝 阪急 130 76 50 4 0.603 -
2 近鉄 130 73 51 6 0.589 2.0
3 ロッテ 130 69 54 7 0.561 5.5
4 東映 130 57 70 3 0.449 19.5
5 西鉄 130 51 75 4 0.405 25.0
6 南海 130 50 76 4 0.397 26.0