試合情報

両チーム合わせて32安打、23得点の乱打戦。その結末にあったのは、昨日の一戦以上に劇的な勝利でした。イーグルスに初回に先制されるも、2回にビッグイニングをつくって逆転し6対2。その後得点を奪い合いリードを必死に守りますが、終盤に2本の3点本塁打を浴び8対11とリードされます。それでも諦めない打線は9回裏に2点を返しなおも2人の走者を残すと、最後は栗山がサヨナラ打を決めました。12対11で激闘を制しています。

連夜のサヨナラ劇に、勝利を信じて粘り強く声援を送っていたファンは歓喜に包まれました。8対11で迎え、4点を奪った9回の攻撃を振り返りましょう。

相手投手は守護神･ラズナー。打順は下位でしたが、この回先頭の6番･大崎から3連打を放ち、無死満塁の好機を作ります。ここで打席に入った9番･鬼崎は、2回に一時同点に追い付く適時打を放つなど2打点を記録していましたが、ここでは落ち着いて球を見極め、フルカウントから押し出し四球を選びます。

9対11としてなおも無死満塁で、1番･ヘルマンが打席へ。2回に満塁弾を放っている「満塁男」は、この場面でも好機を生かします。甘く入った変化球をキッチリ右方向へ放ち、1点差に迫る適時打に。1塁上で「WIN WIN」を披露し、ベンチの意気が揚がります。

この後2死2,3塁となり崖っぷちに立たされましたが、今日ここまで無安打のキャプテン･栗山は集中を切らしません。低めの球を引っ張った痛烈なライナーは右前で弾みます。3塁走者が同点のホームを踏むと、2塁走者･ヘルマンは本塁へ頭から突っ込み、捕手を吹き飛ばしながら生還。サヨナラ勝ちの瞬間を見届けた栗山は迫真の表情で雄たけびを上げながら、ベンチを飛び出した選手たちと抱き合いました。スタンドには涙を流すファンの姿も見られ、死闘を制した喜びに満ちあふれました。

最高の形でホーム6連戦を締めましたが、栗山は今後の試合についても「一戦一戦しっかり戦っていきたいと思います」と、勝利に酔いしれることなく兜の緒を締めました。あさってから戦いの舞台はQVCマリンに移ります。調子の上がっているマリーンズを倒し、さらなる流れを呼び込みましょう!

-最終回に4点取ってサヨナラ勝ち、あの場面はどんな気持ちで打席に入りましたか?

(栗山)みんながいいかたちでつないでくれたので、自分もその勢いに乗って打っていきたいなと思って立ちました。

-打球がライトへ抜けた瞬間はいかがでしたか?

(栗山)それまで打てていなかったので、僕のことを信じてくれていたファンがたくさんいたっていうことじゃないですかね。

-その信じてくれていたファンへ素晴らしいプレゼントをありがとうございました!

(栗山)こちらこそありがとうございます。

-このホーム6連戦を振り返ってみると、ホークス戦でヘッドスライディングの3ベースヒットもありました。そして昨日はホームへ激走の2点目もありました。栗山キャプテンにとって気持ちの入った6連戦でしたね?

(栗山)気持ちばかり入って結果は全然だめだったので、最後の最後でこうしてヒットを打てて良かったです。

-首位･イーグルスに二夜連続のサヨナラ勝ちです。

(栗山)強いチームなので、僕たちは挑戦者として胸を借りるつもりでぶつかっていかなければいけないですし、これからもその戦い方は変わらないと思うので、一戦一戦しっかりと戦っていきたいと思います。

-ライオンズファンはまだ諦めていません。来週はマリーンズ、ホークスと上位対決が続きます。ライオンズファンにメッセージをお願いします。

(栗山)勝ちます! よろしくお願いします!

終盤に追いつかれ、逆転された悪い流れの中、選手たちが諦めずにつないで最終的にはキャプテンのクリ(栗山)が決めてくれたということで。まだまだ我々は死んでないなということですよね。

下位打線から始まる打順で、非常に苦しいところだったんですが、よくその下位打線の選手がコツコツとつないで、執念のようなものを感じましたね。

岸はここのところずっと調子は良かったんですが、今日は調子が良くなかった。味方に6点取ってもらっても相手に点を取られる流れを作ってしまった。終盤に嫌なかたちになって点を取られました。

今は結果というのが大事ですし、こういうゲームもありますから、そういった中でサヨナラ勝ちが作れたということは大きい。

あさってから続くゲームの中でも今日の気持ち、この思いをぶつけていきたいなと思っています。