1999年
怪物松坂入団も3連覇逃す

怪物・松坂大輔が加入した投手陣は強力だったが、善戦するも2位に終わり、大砲不在の打撃陣が低調でリーグ3連覇を逃した。

投手陣は、盤石であった。松坂を筆頭に、西口文也、石井貴、豊田清の先発4本柱が10勝以上を挙げ、中継ぎでは橋本武広、デニーが見事に機能し、かつての日本ハムのエース西崎幸広が新ストッパーとして活躍した。

打撃陣は、低迷した。3連連続の盗塁王、打率3割を達成した松井稼頭央がチームを引っ張るものの、マルティネスの抜けた打線は大砲が不在で年間89本塁打に終わり、得点力が著しく低かった。

松坂は新人離れの投球で開幕から勝ち星を重ね16勝5敗、防御率2.60の文句なしの成績で新人王と高卒新人としては宅和本司(南海)以来45年ぶりに最多勝のタイトルを手にした。

150キロを超える速球と高速スライダーを織り交ぜた投球はファンを魅了し、天才打者・オリックス・イチローとの対決は「平成の名勝負」としてファンの目をくぎ付けにした。

終盤戦、抜群の投手力で首位ダイエーを猛追した西武。6月下旬からの2ヵ月半で9ゲームの差を詰めたが0.5ゲーム差で首位に躍り出ることはできず、最後は失速し惜しくも優勝を逃した。

監修:杉山茂(スポーツプロデューサー)

スローガン

「栄光へ Hit!Foot! Get! 」

取得タイトル

最優秀新人
松坂 大輔
最多盗塁
松井 稼頭央
最多勝利
松坂 大輔

主力選手成績

打者

選手名 打率 試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁
松井 稼頭央 0.330 135 539 87 178 29 4 15 67 32

投手

選手名 防御率 試合 セーブ 完投 完封 投球回 奪三振 失点
松坂 大輔 2.60 25 16 5 0 6 2 180 151 55
石井 貴 3.07 26 13 8 0 4 1 178 108 62
西口 文也 3.41 29 14 10 0 7 3 179 141 72
西崎 幸広 3.41 33 2 1 20 0 0 34 36 13

順位

順位 チーム
優勝 ダイエー 135 78 54 3 0.591 -
2 西武 135 75 59 1 0.560 4.0
3 オリックス 135 68 65 2 0.511 10.5
4 ロッテ 135 63 70 2 0.474 15.5
5 日本ハム 135 60 73 2 0.451 18.5
6 近鉄 135 54 77 4 0.412 23.5