2004年
日本シリーズ

2004年 ライオンズ(4勝) - ドラゴンズ(3勝)

ライオンズ表彰選手

最優秀選手
石井 貴
優秀選手
A・カブレラ
優秀選手
和田 一浩

石井貴の力投、和田の一発で先勝

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  西武ライオンズ 0 0 0 1 1 0 0 0 0 2
  中日ドラゴンズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

2004年10月16日 第1戦(ナゴヤドーム)

投手

【西】○石井貴-小野寺-S豊田
【中】●川上-岡本真-岩瀬

本塁打

【西】和田1号ソロ

就任1年目の伊東監督の下、ライオンズはこの年から導入されたプレーオフ第1・2ステージを制し勢いに乗って日本シリーズに臨む。

初回、ライオンズの先発・石井貴は初戦のプレッシャーをものともせず、2つの三振を奪うなど三者凡退に打ち取る。石井貴の好投に打線が応えたのは4回。和田が川上のシュートを見事に捕らえ、先制のホームラン。

5回にも2死1・3塁から相手のエラーで、貴重な2点目をあげる。途中、判定をめぐり試合が49分間中断したが、石井貴は崩れることなく7回を2安打無失点。

リリーフした小野寺・豊田もドラゴンズ打線を無安打に切ってとり、完璧な完封リレー。大事な初戦をものにした。

和田の2戦連発及ばず、松坂8失点KO

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  西武ライオンズ 2 0 0 0 3 0 1 0 0 6
  中日ドラゴンズ 0 0 3 0 0 0 5 3 X 11

2004年10月17日 第2戦(ナゴヤドーム)

投手

【西】●松坂-星野-森
【中】山本昌-落合-平井-○バルデス-岡本真-岩瀬

本塁打

【西】フェルナンデス1号2ラン、和田2号ソロ
【中】立浪1号3ラン

先勝したライオンズは満を持してエース・松坂を先発のマウンドへ送った。ライオンズは初回、フェルナンデスの特大2ランホームランで先制。

しかし3回、アレックスのタイムリー、谷繁には満塁から押出し四球を与えるなど逆転を許す。追うライオンズは5回、高木浩のヒットを皮切りに、佐藤・赤田・和田の3本のツーベースで再度逆転に成功。

7回には和田の2試合連続となるホームランで突き放す。しかしその裏、立ち直りを見せていた松坂が立浪にまさかの3ランホームランを浴び同点。

結局、計8失点を喫し、この回で降板。8回にも3番手・森が3失点で終わってみれば6対11と思わぬ大敗。

満塁弾の応酬、最後に黙らせたのはカブレラ!

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  中日ドラゴンズ 0 0 0 0 0 5 1 2 0 8
  西武ライオンズ 0 0 0 3 1 0 6 0 X 10

2004年10月19日 第3戦(西武ドーム)

投手

【中】ドミンゴ-●岡本真-遠藤-朝倉
【西】帆足-長田-星野-○大沼-小野寺-S豊田

本塁打

【中】谷繁1号満塁、リナレス1号ソロ
【西】カブレラ1号2ラン・2号満塁、中島1号ソロ

ライオンズは4回、フェルナンデスのタイムリーヒットとカブレラの待望の一発で一挙3点を先制。5回にも中島のホームランで加点。

ライオンズ優位で試合が進むかに見えたが6回、ドラゴンズに1点を返され、なおも1死満塁のピンチ。ここで帆足から長田へスイッチ。しかし、長田が谷繁に満塁ホームランを浴び、試合をひっくり返される。

7回にも1点を追加されたが、その裏、1死から中島のツーベースで反撃開始。満塁とした後、佐藤の2点タイムリーヒットでまず同点。

再び満塁として打席にはカブレラ。岡本真のストレートをフルスイング。推定飛距離150メートルの満塁弾となり、試合を決定づける。ライオンズが乱打戦を制した。

張3被弾、中島・意地の一発

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  中日ドラゴンズ 0 1 0 4 2 1 0 0 0 8
  西武ライオンズ 0 0 0 0 0 0 1 1 0 2

2004年10月21日 第4戦(西武ドーム)

投手

【中】○山井-落合-平井-岩瀬
【西】●張-大沼-三井-岡本篤

本塁打

【中】リナレス2号ソロ、アレックス1号ソロ、井上1号3ラン
【西】中島2号ソロ

先発の張が2回にいきなり捕まる。先頭のリナレスにソロホームランを打たれ、このシリーズ初めて先制を許す。4回にもアレックスにソロホームラン、井上には3ランホームランを浴び、張はマウンドを降りる。

一方、打線も元気がなく、山井の前にうまくかわされる。その中で、8回、中島が2試合連続のホームランを放ち一人、気を吐く。ライオンズはドラゴンズと同じ11安打を放つも2回、8回と2度の満塁のチャンスで凡退と、あと1本が出なかった。

西口・渾身の粘投も、打線沈黙

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  中日ドラゴンズ 0 0 1 2 0 0 0 0 3 6
  西武ライオンズ 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

2004年10月22日 第5戦(西武ドーム)

投手

【中】○川上-岩瀬
【西】●西口-長田-小野寺

本塁打

【中】立浪2号2ラン、アレックス2号ソロ

勝ったチームが日本一に王手をかける大一番の第5戦。ライオンズの先発は1ヶ月ぶりの実践のマウンドとなる大黒柱・西口。あふれる闘志でブランクを感じさせない好投。6回途中まで投げて被安打はわずかに3。

しかし、打線が川上を相手に苦戦。6回2死1・2塁の場面で代打・小関が右中間へのタイムリーツーベース。2塁走者の細川に続き、高木浩も懸命にホームに突入するも間一髪タッチアウト。

最後は岩瀬に抑えられ、ドラゴンズに王手をかけられた。

松坂リベンジ!逆王手への執念

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  西武ライオンズ 1 0 0 0 0 2 0 1 0 4
  中日ドラゴンズ 0 1 0 1 0 0 0 0 0 2

2004年10月24日 第6戦(ナゴヤドーム)

投手

【西】○松坂-S豊田
【中】●山本昌-岡本真-バルデス-落合-朝倉

本塁打

【西】和田3号2ラン・4号ソロ

「負ければ終わり」のこの試合で先発マウンドを託されたのはエース・松坂。初回、ライオンズが佐藤のヒットを足がかりに、山本昌の立ち上がりを攻め、カブレラのタイムリーヒットで先制点を奪う。

一方、松坂は2回、4回と失点は許したものの5回から8回まで気迫のピッチングで無安打に。その熱投に応えて、和田が6回に逆転の2ランホームランを放つと、8回にも2打席連続となる一発でとどめを刺す。

9回は守護神・豊田がマウンドで仁王立ち。シリーズ最多タイの3セーブ目をマークし、土俵際の第6戦を制した。

若獅子、悲願の12年ぶり日本一!

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  西武ライオンズ 0 0 5 0 0 1 1 0 0 7
  中日ドラゴンズ 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2

2004年10月25日 第7戦(ナゴヤドーム)

投手

【西】○石井貴-長田-松坂-豊田
【中】●ドミンゴ-山井-岡本真-平井-高橋聡-岩瀬

本塁打

【西】カブレラ3号2ラン、平尾1号ソロ

勝つしかない。若獅子が一丸となって臨んだ最終戦。マウンドには初戦、無失点の好投を見せた石井貴。この試合も、ドラゴンズ打線を6回までヒット3本の無失点に抑える気迫のピッチングを披露。

打線も3回、中島のヒットを皮切りに爆発。2死3塁からこのシリーズ絶好調の佐藤の内野安打で中島が生還。赤田・フェルナンデスも連続ヒットで3得点。

続くカブレラは代わった山井から超特大の2ランホームラン。一挙5点を奪い試合の主導権を握る。さらに6回にはフェルナンデスのタイムリー、7回にも平尾の一発で7点目。

守っても石井貴の後を、長田、そして前日先発した松坂、最後は豊田の豪華リレーでドラゴンズを下し、12年ぶりの日本一。シーズン・プレーオフをあわせ、148試合を戦い抜き、ついに頂点を極めた。