1992年
日本シリーズ

1992年 ライオンズ(4勝) - スワローズ(3勝)

ライオンズ表彰選手

最高殊勲選手
石井 丈裕
優秀選手
石毛 宏典
優秀選手
秋山 幸二

デストラーデの2発も及ばず、延長12回の末鹿取1球に泣く

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R
  西武ライオンズ 0 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 3
  ヤクルトスワローズ 0 0 2 0 0 1 0 0 0 0 0 4X 7

1992年10月17日 第1戦(神宮球場)

投手

【西】渡辺久-潮崎-●鹿取
【ス】○岡林

本塁打

【西】デストラーデ1号ソロ・2号ソロ
【ス】古田1号ソロ、杉浦1号満塁

日本シリーズ初顔合わせのスワローズと対戦。2回、デストラーデのシリーズ初となる3年連続初打席ホームランでライオンズが先制する。しかし3回に逆転され、6回には古田のホームランでリードを広げられる。

打線は2回以降、岡林の前にゼロ行進が続いていたが、6回、デストラーデがこの試合、2本目のホームランで1点差に迫る。土壇場の9回には石毛の犠飛で同点とし、初戦から延長戦へ。

10回からは鹿取がリリーフ。12回1死満塁のピンチで代打・杉浦との対決は鹿取が一発を浴び、初戦を落とした。

郭1安打の好投、清原の2ランで投手戦に決着

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  西武ライオンズ 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2
  ヤクルトスワローズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

1992年10月18日 第2戦(神宮球場)

投手

【西】○郭-S潮崎
【ス】●荒木-伊東昭-金沢

本塁打

【西】清原1号2ラン

第2戦はライオンズ・郭、スワローズ・荒木の投げ合いとなり5回まで両チーム無得点。6回、秋山が内野安打で出塁。この試合、初めて走者を置いて、清原が打席に立つ。ファウルで粘った7球目、荒木の投げたカーブを見事にとらえ、左中間スタンドへ2ランホームラン。

完封間違いなしと思われた郭が7回、右手に打球を受けるアクシデントで降板するも、急きょリリーフした潮崎が、落ち着いたピッチングを見せる。得意のシンカーでスワローズ打線につけいるスキを与えず、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

石井丈・余裕の完投勝利。打線も8回一気に爆発

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  ヤクルトスワローズ 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
  西武ライオンズ 0 0 0 2 0 0 0 4 X 6

1992年10月21日 第3戦(西武ライオンズ球場)

投手

【ス】●石井一-金沢-伊東昭
【西】○石井丈

本塁打

【ス】広沢克1号ソロ

沢村賞投手の石井丈が満を持しての登板、3回までパーフェクトピッチング。その石井丈に打線も応える。4回、秋山のヒットを皮切りにデストラーデ、石毛の連続ツーベースで2点を先制、高卒ルーキー・石井一をノックアウトする。8回には2死満塁のチャンスに途中出場の大塚が死球を受け追加点。

さらに、続く伊東勤・奈良原のタイムリーヒットで一挙4点。石井丈は7回に広沢にホームランを打たれるも、1回2死から5者連続を含む9奪三振の快投。ホームグラウンドでライオンズの底力を十分見せつけた。

秋山の豪快な一発!鹿取・潮崎が完璧リレー

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
  ヤクルトスワローズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
  西武ライオンズ 0 0 0 1 0 0 0 0 X 1

1992年10月22日 第4戦(西武ライオンズ球場)

投手

【ス】●岡林
【西】渡辺智-○鹿取-S潮崎

本塁打

【西】秋山1号ソロ

ライオンズの先発は8月以来の登板となる渡辺智だったが、制球に苦しみ3回途中で鹿取と交代。鹿取は第1戦のお返しとばかりに絶妙のピッチングを見せ、8回までスワローズ打線を無得点に抑える。岡林の球を打ちあぐんでいた打線の中で秋山が奮起。

4回、岡林のカーブを捕らえた打球は、レフトスタンドへ一直線。打った瞬間ホームランという秋山らしい当たり。9回からマウンドに立った潮崎も3者三振に取る完璧なリリーフ。秋山の一発だけの最小得点を守り切り、王手をかけた。

6点差を追いつくも地元優勝逃がす

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R
  ヤクルトスワローズ 0 0 0 3 2 1 0 0 0 1 7
  西武ライオンズ 0 0 0 0 0 5 1 0 0 0 6

1992年10月23日 第5戦(西武ライオンズ球場)

投手

【ス】高野-金沢-○伊東昭
【西】渡辺久-小田-新谷-●潮崎

本塁打

【ス】ハウエル1号3ラン、池山1号ソロ
【西】デストラーデ3号ソロ

王手をかけて臨んだ第5戦、中盤まで6点リードされていたが、6回ライオンズ打線に火がついた。先頭の秋山の四球を足がかりに、清原死球、石毛も四球を選び満塁。代わった金沢から大塚がレフト前へタイムリーヒット。代打・森もレフト前、田辺もレフト前と3連打で4点。2死後、平野もレフト前にタイムリーを放ち一挙5点、1点差に迫った。

7回にはデストラーデの同点弾で流れは一気にライオンズに傾いたかと思えたが、8・9回は両チーム得点なくこのシリーズ2度目の延長戦。ここまで2セーブをあげ好調の潮崎が、10回、池山に一発を浴び、決戦の場は神宮球場へ移った。

逆転再逆転の壮絶な展開。決着は第7戦へ

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R
  西武ライオンズ 0 1 0 2 0 3 0 0 1 0 7
  ヤクルトスワローズ 0 0 2 2 0 1 2 0 0 1X 8

1992年10月25日 第6戦(神宮球場)

投手

【西】工藤-渡辺久-小田-新谷-鹿取-●潮崎
【ス】荒木-石井一-金沢-○伊東昭

本塁打

【西】石毛1号2ラン、鈴木健1号3ラン
【ス】橋上1号ソロ、池山2号2ラン、ハウエル2号、奏1号ソロ

二転、三転の壮絶な展開となった。ライオンズは2回、先発・工藤の併殺崩れの間に先制。3回、工藤が橋上のソロホームラン、飯田のタイムリースリーベースで逆転を許すが、直後の4回、石毛の2ランホームランで逆転。だが、その裏、渡辺久が池山に2ランを浴び、再び逆転される。6回にライオンズは代打・鈴木健の3ランホームランでリードを奪い返す。再逆転して鹿取を投入したが、6回に1点、7回に2点を失う。

ライオンズは9回、秋山の右中間へのヒットで大塚が1塁から一気に生還し同点。3度目の延長となった10回、潮崎が秦に一発を食らい、2試合連続で救援失敗。第7戦へともつれ込んだ。

平成の名勝負!栄冠はライオンズに!

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R
  西武ライオンズ 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2
  ヤクルトスワローズ 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1

1992年10月26日 第7戦(神宮球場)

投手

【西】○石井丈
【ス】●岡林

泣いても笑ってもこの1戦で日本一が決定する。先発は石井丈と岡林。両チームともエースに全てを託す。3回まで四球ひとつに抑えていた石井丈だったが、4回に自らのエラーで1点を失う。

打線は7回、走者を1・2塁に置き、石井丈自身が執念の同点タイムリーを放つ。その裏、1死満塁の大ピンチ。味方の好守備もありこのピンチを切り抜ける。

石井丈は8・9回にもピンチを招くが決定打を与えない。4度目の延長に入った10回、1死3塁から秋山がセンターに貴重な犠飛。石井丈は1人で最後まで投げ抜き、初の胴上げ投手に。サヨナラゲームが2試合、4試合が延長戦にもつれ込む「平成の名勝負」と謳われた日本シリーズをライオンズが制し、3年連続の栄冠を手にした。